2020/03/01 <定例>日生カキオコツー 番外編 Créateur:しちょう


ついでなんでカキオコの食レポです。

開店時間に到着。おっ、我らが一番乗りか?
と、思いきや中を覗くとすでに満席。
ウダウダと外で待つこと15分。さらに後からやって来た人も次々に列に並んでいく。
「中、空いたよ~」と先に入ってたメンバーに言われて、ガラガラと引き戸を開けて薄暗い店内へ。
大きな鉄板で、おばさんが常に4~5枚のカキオコを1秒も無駄な動作なくひたすら焼いてる。その姿は殺気さえ感じて怖いものがある。
その四角い鉄板の、おばさんを正面にコの字型にべた8脚くらいの丸椅子は満席状態。
「空いたよ」と言うのは、後ろの壁に添って並べられた店内待ち専用の椅子。
このタイミングでカキオコを注文しておく。てか、聞かれるので前もって心に決めておかねばならない。
何をって、「カキオコ」以外にも「カキオコタマゴ入り」とか「カキオコモダン」とかのバージョンがあるから。
注文する反逆的勇気があるなら「エビ焼き」てのもある・・・
その椅子に座って、食べてる人。焼いてるおばさんを交互に眺めながら待つことさらに10分。
と、一人の客が食べ終えて立ち上がる。「ごちそうさま」「カキオコで1100円です!」
高っ!・・・でもそんなものなのか?。
「次の方~。ここ1つ空きましたんでどーぞ」と間髪入れずに客をさばいてるのは、焼いてるおばさんの亭主か?
家族やカップルで来たとしても無残に引き離されるこの瞬間。ココは強制的おひとり様になってしまうのだ。
しかしだ。食べ終えた客が立ち上がる→次の人が座る→焼き上がりのカキオコがサッと正面に出てくる。
何気ない流れだが、焼き上がりのタイミングは神業である。
オレ、行きます!
空いた丸椅子に「あ、ちょっとスンマセン」と割り込むように腰掛ける。お隣さんとほぼ密着体勢。
右隣2人がTOメンバーだったから心強い。
焼き上がったお好み焼きは、目の前の鉄板に・・・
マヨをつけてグネグネコテコテと・・・
無心になって小手(ヘラみたいなヤツ)で口に入れる分だけガシガシと切断しなければならない。これにはけっこう集中力がいる。
へたするとグジュグジュに崩れて、もんじゃ焼きになってしまうから危険だ。
おおっと!いけねえ。切断作業で手間取っていると、ズリズリと本体が鉄板を滑って左隣のオッサンのカキオコと合体しそうになるぜ。
で、いよいよ実食。
どれどれ・・・「熱っつ!」
ほとんど水分のカキだから、噛んだとたんに熱いのが舌を焼きそうになる。
あぁっ!喉がっ!あわてて水で流し込む。
小さく切り分けるのが面倒だからと、大胆に男サイズで切断して、そのまま一気に口に入れると間違いなく火傷する。
それに鉄板上のカキオコ本体は冷めることなくいつまでも熱い。
追い打ちをかけるように目の前の鉄板の灼熱と、狭い部屋にぎゅっと詰まった人々の熱気と絡み合ってすべてが熱い。
半分も食べないうちに、水鼻は出るし汗も止まらなくなる。(ちなみに戸外は10度くらい)
休息なし。くつろぎなし。会話なし。ただひたすら熱さと小手と闘いながら、食べ終えるために食べなければならない。
ラーメンのようにズズーッと豪快に食べられるもんじゃない。
鉄板に乗った分厚くデリケードでアツアツのカキオコを小手で器用に切り分けながら(それも限られた領域で)食べるには、高い集中力と技術を要するのだ。
同感だって?チッチッチ・・・・そんな君はまだ青いね。
「あ~おいしかった。また来年も来よ。」と言えるようになったら一人前だ。カキオコ通と言ってよい。
そんなカキオコファンのあなたの為に、来年も初春恒例としてカキオコツーは企画され続けるでしょう。
おわり

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